ご挨拶 -開業8年目に向けて-
2022年8月1日当クリニックは開業8年目を迎えます。
お陰様で無事に診療を続けております。
受診していただいた新しい患者さんは、この7年間でほぼ2500人になります。それぞれの
患者さんの病気について正しい診断と対応について、常に初心を忘れずに対応することを
務めてきております。それはニューロン・レベル(神経細胞のレベル)で病気・障害を解
析し正しい対応を考えるということです。
さて、私たちを取り巻く世界・環境の変化は予測をはるかに超えたことといえます。
昨年と一昨年の開業6年、7年のご挨拶にも述べましたコロナ感染症蔓延と小児神経疾患の
関係は改めて多くの問題を突き付けてきております。
スクリーン・タイムの増加、社会環境の変化なども子供の生活を大きく変えているといえ
ます。
また、戦争、温暖化、など世界レベルの問題も私たちの身近なものとなっております。
小児神経学の実践は、人の気持ちを思い、お互いの心を通わせることのできる子供たちを
育てていくことに一石を投じていくことにつながると考えております。
当院の信念であります「世界の平和は子供から」を掲げて、これからも職員一同元気で仕
事に励んでいきたいと思っております。
2022年7月15日
野村芳子小児神経学クリニック
院長 野村芳子
ご挨拶 -開業7年目に向けて-
2021年8月1日当クリニックは開院6周年を迎え、7年目にむけて気持ちを新たにしております。
昨年以来の新型コロナ感染症蔓延の事態は、人々および社会に多くの問題を突き付けており、
特に発達過程にある子供たちにはより大きな課題を投げかけています。
振り返れば、40年間私が師と仰ぎ、小児神経の臨床と研究に一生を捧げた故瀬川昌也先生
(2014年12月に閉院した旧「瀬川小児神経学クリニック」院長)であれば、このコロナ禍において
どのような視点で医療にあたられただろうかと日々胸に手をあてています。
私としては、瀬川先生の志しを常に基本として現状を正しく分析し、どのような対応が適切である
かを考え、未来に向けて前向きに行動して参ります。
なお、当クリニックでは職員全員、感染症の予防に細心の注意をしながら、診療を続けております。
さて、小児神経が専門とするいくつかの病気についてはこのホームページの“小児神経の病気
について”の項をご参照ください。そのうちのいくつかの病気について、最近の社会状況の中で
繰り返し感じていることを記してみます。
トゥレット症候群は、小児期にしばしばみられる病気で、運動チック、音声チックを主な症状とします
が、加えて多くの情緒、行動、睡眠の問題をみることが少なくありません。チックに関連した神経回路
は発達過程において情緒、行動、睡眠などの基礎にある神経系と関連しているからです。当院では
チック症を主訴とする患者さんに対して上記のような観点からも総合的な診療に当たっております。
また、この病気は環境要因の影響も受けることから患者本人の努力だけでなく、保護者の方々の
ご理解、ご協力が大切になります。
トゥレット症候群は、幼少期に発症するケースが多いのですが、早期からの受診により改善を図る
ことが大切と考えています。
発達過程にみられる他の疾患(自閉症、注意欠陥多動障害等)も早期からの対応が望まれます。
私は長年小児期発症の神経・精神疾患の診療にあたってきておりますが、それぞれの疾患の年齢
による変化にも注目してきております。
小児期発症重症筋無力症(MG)、瀬川病、レット症候群等小児期に発症する疾患も、早期の診断、
治療、フォローが大切です。さらに年齢と共に出現・変化する経過に対し、適切な対応を行っていきます。
今後も患者さん、その家族の方々と共にそれぞれの問題に向き合っていきたいと思います。
2021年8月1日
野村芳子小児神経学クリニック
院長 野村芳子