重症筋無力症

瞼が下がることで始まることが多い病気です。斜視、眼の動きが悪くなるということもしばしばみられます。

これらの症状は多くの場合朝改善し、夕方悪くなることが多く、日内変動とよばれます。

臨床型は目の症状のみの‘眼筋型’、呑み込みや呼吸の困難、声が出にくいなどの症状の‘球型’、全身の力が入らないという‘全身型’に分けられます。

この病気は‘自己免疫疾患’の一種で、神経から筋肉への伝達の障害のために力が入らなくなります。

早期に正しい診断と適切な治療を開始することにより多くの小児重症筋無力症はほぼ完全に治すことが出来ます。

この病気は稀な病気ですので診断、治療の経験を持った小児神経科医は多くありません。

この病気は欧米では成人に多い病気ですが、我が国では小児期に発症する患者さんが多いことが1960年代後半に当時東大小児科の故瀬川昌也先生により見つけられ、瀬川先生が瀬川小児神経学クリニックを開院して以後は瀬川小児神経学クリニックに世界でも一番多くの患者さんが治療に来られておりました。

私はその瀬川小児神経学クリニックにて瀬川先生と共にその診療にあたってきており世界的にも一番多くの小児重症筋無力症の治療の経験があります。